シラーとボラの共通点。

シラーとボラが似ている!

そんなこと言ったら、どこかのだれかに怒られそうですが。
もちろん、"シラーとボラの香気成分が一致している"というような話ではなく、「この境遇似てるなー」と感じたことなので、戯言だと思ってお付き合いください。

まずはボラの特徴から。

暖かい海域を好み主に熱帯・温帯に生息するボラ。
水質汚染に強く、雑食性で泥ごと有機物を食べる習性があり、綺麗ではない水域で育ったボラの身には、においが移ってしまい、口にした瞬間なんとも言えない香りが漂う。
しかし、水質の良い海で獲れた旬の寒ボラは絶品。真鯛やヒラメに匹敵すると言われており、お造りは勿論、唐揚げやムニエル、カルパッチョなど様々な料理でいただける汎用性を持ち、卵巣はカラスミになり、内臓にある胃の幽閉部は「へそ」と呼ばれ珍重されている、本来は高級魚として扱われるにふさわしい魚。

ボラは育った環境による差異で、わるいイメージの方が先行されていますが、魚好きの間では「最も過小評価されている魚」として知られているようです。

次はシラー。原産地などはご存知かと思いますので、省略して特徴とイメージを。

若いうちは縁が紫色の濃い外観、ブルーベリー、黒胡椒、動物的な香り、パワフルでスパイシー。
重圧感を持った温暖産地で育つ品種のイメージ。
しかし、近年では冷涼産地のシラーが注目されている。十分な日照量を得ながら糖度上昇を抑え、酸の保持がされて、エレガントなワインを生み出すことが可能。つまり産地や栽培方法などでさまざまな表情を見せることで有名。

日々ワインを販売していると「シラーが苦手」という方に意外にも多く出会います。どうやら特徴的なスパイシーな香りや、バロッサ・シラーズに見られるようなジャミーな味わいに苦手意識を持つようで、時にはブレンドで少量入っているだけでも「シラー入ってるのか~」となるようですね。

この2つに限らず、生態系というのは環境によって変化するものです。
ただシラーとボラは特に、種の中でも環境の影響を受けやすく、味わいにもギャップが生まれます。

それによって、「印象に残る強い方の味わい」がイメージとしてまとり付いて、試すに至らないという事例が多いのです。

何とかそのイメージを払拭したい!とボラを引き合いに出してみました。ボラ食べたくなりましたでしょうか。シラーもご興味いただけたら幸いです。

さて今回は、そんなイメージ通りにはいかないシラーを集めてご紹介。
エキゾチックで風味豊かな、グラスの中での変化が本当に楽しいお勧めのワインばかりです。
大事に熟成させてきた希少ワインもありますので、是非ご覧ください。


◆クラギー・レンジ シラー ギムブレッド グレーヴェルズ 2007 限定3本
https://www.partywine.com/shop/shopdetail.html?brandcode=000000020220
販売価格:10,780円(税込み)
ニュージーランドにて単一畑に拘り、品種に適した畑から少量生産の高品質ワインを生み出す造り手。
ヨーロッパを思わせるクラシックな味わいでファンを獲得しています。10年以上の熟成を経たNZシラーが当店に3本のみ残っていました。是非お早めに!


◆ジャムシード  ビーチワース シラー 2013 限定4本
https://www.partywine.com/shop/shopdetail.html?brandcode=000000019593
販売価格:8,580(税込み)
オーストラリアの中でも、「優美」と言う言葉がぴったりだと思う生産者。
知る人ぞ知るようになった名門ジャコンダが持つ最古の畑ワーナー・ヴィンヤードのシラーを、
全房発酵、フランス産の古樽で熟成させた上品な一本。こちらも当店で寝かせていた虎の子です。


◆ラール・ワインズ エヴァ・シラー 2019 4本のみ
https://www.partywine.com/shop/shopdetail.html?brandcode=000000025130
販売価格:9,900円(税込み)
今現在、南アフリカで最も注目されていると言ってもよい生産者ドノヴァン・ラールのフラッグシップ。
2018ヴィンテージに続き2019でもワインマグで高得点を獲得。飲んで納得、昨年飲んだシラーの中では、最もバランスに優れていると感じました。こちらも4本限定です。


◆メルヴィル シラー・エステート サンタ・リタ・ヒルズ 2015 
https://www.partywine.com/shop/shopdetail.html?brandcode=000000018789
販売価格:7,150円(税込み)
こちらは何度オススメしているか分からないくらい個人的に大好きなシラーです。しっかりと果実味を感じながら、「こんなベストなタイミングで出る?」という極上のサーヴィスかのように、果実と酸の間に現れるフレーバーが魅力的!


◆アルノー・ロバーツ シラー ソノマ・コースト 2016
https://www.partywine.com/shopdetail/000000026370
販売価格:6,820円(税込み)
1970~80年代のエレガントなワインをイメージして造る、現代の濃厚なワインとは一線を画す作り手。それぞれ単一畑でも成り立つクオリティのシラーをあえてブレンドすることによって若い時に飲みやすく、かつ長期熟成も可能な万能ワインに仕上がります。この中では一番アルコール度数が低く、酸を持っているエキゾチックなワインです。
正直言うと好き嫌いが分かれやすい味わいではあるのですが、新しいシラーを試したい方には凄くお勧めです!


◆ウィンド・チェイサー シラー メンドシーノ・リッジ 2018
https://www.partywine.com/shop/shopdetail.html?brandcode=000000023615
販売価格:6,160円(税込み)
近年イチ押しのワイナリーがこちらのウィンド・チェイサー。カリフォルニア中の秀逸な畑からブドウを購入し、都市に運んでワインを造る、
現代的で小さな生産者です。昨年初めて入荷したメンドシーノのシラーは、まるでローヌ北部を思わせるような、食欲をそそるスパイス香が特徴。こちらも非常にバランスよく満足度が高い一本です。

今回はニューワールドの冷涼地シラーを中心にご紹介しました。
シラーは現在、地球温暖化の影響で冷涼産地アルザスでも栽培されているようです。今後葡萄品種の生態マップが大きく変わると言われている時代。ささいな変化も注視なくてはいけません。

ボラの生きる場所を汚しているのも我々人間、温暖化を進めているのも人間の作用が多いとのこと。
このメルマガを書いていて、環境改善にも努めていかなければいけない。そう思いました。

最後までお読みいただきましてありがとうございます。それでは!

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担当:ソムリエ 工藤

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